法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

正しさへの執着、権威への執着

今の日本には次のような考え方が蔓延しているように思います。

  • 「自分が正しいと思うことは絶対的に正しくて、自分が間違っていると思うことは絶対的に間違っている。それが分からないやつはバカだ。バカは相手にしない。」

  • 「人生の目標は世渡り上手になって出世することだ。親分の覚えめでたく、仲間とは和気藹々、子分からは慕われるようになる。他人のことなど知ったことではない。」

具体的に何を正しいと思うかは人それぞれだと追いますが、「自分こそが正しい」「自分が信奉する○○さんこそが正しい」と考える人は多いように思います。そのため、考え方が違う人同士や異なるコミュニティに属する人同士で、まともな議論が成立しにくくなっているように思います。

このような考え方が蔓延するのは、人々の心が苦しんでいる証拠だと思います。心の奥底で自分自身を否定する気持ちが強すぎて、その反動で自分自身や自分が信奉する誰かを絶対視しないと、苦しくて生きていけなくなっているのではないかと思います。言い換えると自己執着・権威執着への強い依存症(もしくは中毒)に陥っているのではないかと思います。

そのような人たちの心の奥底にある自己否定の気持ちを和らげることができれば、執着への依存度が弱まって、上述のような考え方が世の中から少しずつ消えていくのではないかと思います。そして有意義な議論が成立するようになって、世の中が少しずつ変わっていくのではないかと思います。

私は日本の現状をこのように捉えているので、日本人の一人一人の奥底にある強い自己否定の気持ちを和らげていくことが、今はとても重要なことだと考えています。