法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

〔草稿9〕反応:相手の排除

〈怒り〉に対する反射的な反応は、人によって場合によって大きく異なるのではないかと思います。

例えば、ついカッとなって怒鳴ったり、何かを蹴ったり叩いたり、ときには暴力行為に及んだりなどの攻撃的な言動を取ることもあれば、歯を食いしばって自重したり、その場から離れたりなどの抑制的な態度を取ることもあるかもしれません。ちょっとイラっとした程度であったとしても、無意識のうちに表情や仕草などに表れてしまうのではないかと思います。

そういった反射的な反応の方向性は、潜在意識における相手の《位置付け》に従っているようです。〈怒り〉の発生条件は《位置付け》が「排除」であることでしたので、反射的な反応は相手の言動を「排除」する方向性を持っています。それが相手に対する具体的な言動として表れることもあれば、心の中だけにとどめることもあれば、その状況から遠ざかるという形で「排除」することもあるようです。

顕在意識は蚊帳の外

反射的な反応は、潜在意識によって判断・実行されるようです。そして、〈怒り〉が激しければ激しいほど、反射的な反応も激しくなるようです。

ところが、反射的な反応の内容は、潜在意識から顕在意識には直接的には伝えられないようです。顕在意識が認識できるのは、自らの五感で捉えることができたものだけのようです。

そのため、〈怒り〉があまりに激しいときは、五感からの情報を取りこぼしてしまって、何をしたのか記憶に残らないことがあるのではないかと思います。そのような場合は、〈怒り〉に我を忘れたように感じたり、『私』が〈怒り〉にコントロールされているように感じたりするのではないかと思います。

反射的な反応は顕在意識からはコントロールできないので、「なんであんなこと、言っちゃったんだろう…」「なんでこんなこと、しちゃったんだろう…」と後悔することが多いのではないかと思います。

発生過程

反射的な反応を加味すると、〈怒り〉の発生過程は次のように推測できます。

  1. 五感から入ってきた情報は、まずは潜在意識で処理されます。その際、《自己否定》の心傷が刺激を受けたり、《信念世界》に反する言動を見たりすると、下記が実行されます。

    • 相手の《上下感》の数値が下がります。(《下位》方向に変動します)
    • 相手の《内外感》の数値が下がります。(《外側》方向に変動します)
    • 相手との《一体感》の数値が下がります。(《分離》方向に変動します)

    〈怒り〉の原因が激しければ激しいほど、変動幅が大きくなるようです。

  2. 下記が並行して判定・実行されます。

    • 《上下感》が《下位》かつ《内外感》が《外側》かつ《一体感》が《分離》である場合は、相手に対して〈怒り〉が発生します。(このとき、《位置付け》は「排除」です)
    • 《上下感》が《下位》である場合は、相手に対して自分自身の否定像を投影します。その『投影像』により《上下感》の数値がさらに下がります。《自己否定》が激しいほど大きく下がります。下がり方に応じて、『投影像』は増幅されます。

    〈怒り〉が発生した場合のみ、以下に進みます。

  3. 潜在意識が〈怒り〉と『投影像』の間に直接的な因果関係があると誤認した場合は、「あいつが××したから腹が立った」のようなストーリーを創作します。これが〈怒り〉の理由となります。(誤認できなかった場合は、理由は作られません)

  4. 〈怒り〉と理由は、潜在意識から顕在意識へと届けられます。顕在意識はそれを鵜呑みにします。

  5. 反射的な反応は、相手の《位置付け》に従って潜在意識によって判断・実行されます。その内容は顕在意識には伝えられません。顕在意識は、五感からの情報をもとに反射的な反応の内容を認識することしかできません。

※これは発見当時の推測です。

まとめ:反射的な反応

〈怒り〉に対する反射的な反応は、潜在意識における相手の《位置付け》、すなわち「排除」に従っていました。

反射的な反応は、潜在意識によって判断・実行されます。ところが、その内容は潜在意識から顕在意識には直接的には伝えられません。そのため、顕在意識が認識できるのは、自らの五感で捉えることができたものだけのようです。

したがって、反射的な反応を穏やかにするためには、〈怒り〉を小さくしたり無くしたりしていくことと同じ工夫が必要ではないかと思います。それと同時に、心の中にある破壊的な衝動を小さくしたり無くしたりしていくことも重要ではないかと思います。