法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

〔草稿8〕条件追加:分離感

これまでに見つけた〈怒り〉の発生条件は、潜在意識における相手の《位置付け》が「排除」であること、すなわち《上下感》が《下位》かつ《内外感》が《外側》であることでした。しかしそれだけでは、例えば赤ちゃんに対して滅多なことでは〈怒り〉が発生しないことがうまく説明できません。

そこで、生まれてこの方の体験を改めてあれこれと振り返ってみたところ、潜在意識における相手との《一体感》が大きな影響を与えているようでした。

潜在意識における相手との《一体感》

人は無意識のうちに相手との一体感や分離感を感じているようです。それをまとめて、以下では潜在意識における相手との《一体感》と呼ぶことにします。

《一体感》は、思想信条ではなく情緒によるものですので、個人的な好感度や嫌悪感を表していると考えることもできます。例を挙げると、多くの人にとって赤ちゃんは《一体感》が高く、(あまり良い例ではありませんが)イジメる人から見たイジメのターゲットは《一体感》が低いです。どちらの例も、《内外感》が《内側》でも《外側》でも成り立ちます。

《一体感》は、大きく分類すると《一体》《分離》の2種類からなります。ただし、それぞれ度合いがあります。そこで、数直線をイメージして、《一体》がプラス、《分離》がマイナスと考えた方が分かりやすいかもしれません。度合い(もしくは数値)は、その時々の相手の言動に応じて細かく変動するようです。

〈怒り〉と《一体感》

さて、潜在意識における相手との《一体感》について探察した結果、次のことがわかりました。

〈怒り〉の原因を五感が捉えると、《一体感》の度合いが《分離》方向に若干変動するようです。数直線のイメージで言うと、《一体感》の数値が若干下がるようです。その結果の《一体感》が《分離》であることが、〈怒り〉の発生条件のひとつとなっているようでした。

したがって、〈怒り〉の発生条件は《上下感》が《下位》かつ《内外感》が《外側》かつ《一体感》が《分離》ということになります。しかし、前節の《位置付け》を拡張して判定した方がわかりやすそうです。

《位置付け》を拡張

《一体感》と前節の《位置付け》の関係について探察した結果、次のことがわかりました。

  • 《一体感》が高まると前節の《位置付け》の効力が消えるようです。
  • 《一体感》が低くなると前節の《位置付け》が効力を有するようです。

そこで本節以降は、《位置付け》の定義を、《上下感》《内外感》のパラメータ2つから、《上下感》《内外感》《一体感》のパラメータ3つへと拡張します。そして、前節の《位置付け》は、《一体感》が《分離》である場合を表しているものとします。

言い換えると、二次元平面から三次元空間への拡張です。三次元空間に拡張された《位置付け》の図が描けるとよいのですが、絵心がないので省略します。

発生過程

以上より、〈怒り〉の発生過程は次のように推測できます。

  1. 五感から入ってきた情報は、まずは潜在意識で処理されます。その際、《自己否定》の心傷が刺激を受けたり、《信念世界》に反する言動を見たりすると、下記が実行されます。

    • 相手の《上下感》の数値が下がります。(《下位》方向に変動します)
    • 相手の《内外感》の数値が下がります。(《外側》方向に変動します)
    • 相手との《一体感》の数値が下がります。(《分離》方向に変動します)

    〈怒り〉の原因が激しければ激しいほど、変動幅が大きくなるようです。

  2. 下記が並行して判定・実行されます。

    • 《上下感》が《下位》かつ《内外感》が《外側》かつ《一体感》が《分離》である場合は、相手に対して〈怒り〉が発生します。(このとき、《位置付け》は「排除」です)
    • 《上下感》が《下位》である場合は、相手に対して自分自身の否定像を投影します。その『投影像』により《上下感》の数値がさらに下がります。《自己否定》が激しいほど大きく下がります。下がり方に応じて、『投影像』は増幅されます。

    〈怒り〉が発生した場合のみ、以下に進みます。

  3. 潜在意識が〈怒り〉と『投影像』の間に直接的な因果関係があると誤認した場合は、「あいつが××したから腹が立った」のようなストーリーを創作します。これが〈怒り〉の理由となります。(誤認できなかった場合は、理由は作られません)

  4. 〈怒り〉と理由は、潜在意識から顕在意識へと届けられます。顕在意識はそれを鵜呑みにします。

※これは発見当時の推測です。

まとめ:発生条件追加

〈怒り〉の発生条件は、前節同様、潜在意識における相手の《位置付け》が「排除」となることでした。ただし、パラメータが1つ追加されて、《上下感》《内外感》《一体感》の3つとなりました。

したがって、前節の発生条件の対策に加えて、あらゆる人に対する《一体感》を《一体》に近づけていくことができたなら、〈怒り〉を小さくしていくことができると同時に、〈怒り〉の理由も穏やかにしていくことができるのではないかと思います。