法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

〔草稿5〕原因2:《信念世界》に反する言動

あるべき姿

前述の通り、〈怒り〉の原因として最初に見つけたのは、《自己否定》の心傷への刺激でした。当初はそれが唯一の原因だと思っていました。ところが、生まれてこの方の体験を改めて振り返っているうちに、それだけでは説明のつかない場合があることに気付きました。その共通項を探っているうちに、ふたつめの原因を見つけることができました。

どうやら、自分が信じる『あるべき姿』に反する言動を見たときや、自分が信じる『現実』を否定するような言説を聞いたときなどに、潜在意識で〈怒り〉が発生するようでした。

その〈怒り〉が潜在意識から顕在意識へと伝えられる過程で、〈怒り〉の理由が道徳的に悪い内容へと脚色されて、〈怒り〉の理由とされるようでした。その結果、顕在意識に届く頃には「あいつが××したから腹が立った」のような道徳に基づいたストーリーになっているようでした。

《信念世界》

さて、それぞれの人が信じている『あるべき姿』や『現実』のことを、以下では《信念世界》と呼ぶことにします。

《信念世界》は、生まれてこのかたの体験を通して身に付けたこと、世間の常識から学んだこと、日々の暮らしの中で考えたことなどからなっています。抽象的に表現すれば、宇宙観・世界観・社会観・人間観・人生観・生活観等などを構成している知識や考察などからなっています。

この言葉を使うと、〈怒り〉のふたつめの原因は、《信念世界》に反する言動を見聞きしたことだと表現できます。

※このとき、《信念世界》は顕在意識で構築されて、潜在意識から参照されていることにご注意ください。

発生過程その2

以上より、《信念世界》に関わる〈怒り〉が発生する過程は、以下のように推測することができます。

  1. 五感から入ってきた情報は、まずは潜在意識で処理されます。その際、《信念世界》に反する言動を見ると、〈怒り〉が発生します。

  2. 〈怒り〉の原因となった言動は、道徳的に悪い内容へと脚色されて、〈怒り〉の理由になります。

  3. 〈怒り〉と理由が、潜在意識から顕在意識へと届けられます。顕在意識はその内容を鵜呑みにします。

※これは発見当時の推測です。

まとめ:原因その2

〈怒り〉のふたつめの原因は、《信念世界》に反する言動を見聞きしたことでした。

したがって、〈怒り〉を小さくしたり無くしていったりするために必要なのは、《信念世界》を小さくしたり無くしていったりしていくことのようです。平たく言うと、考え方を柔軟にすることのようです。

この当時は、〈怒り〉の原因ごとに発生過程が別々に存在するものと思ってました。しかしその後、ふたつの発生過程は統合されることになります。