(1)怒りの感情の原因
2週間ほど前に、怒りの感情の原因をふたつ紹介しました。ひとつめは、相手の中に自分の嫌いなところを見た(もしくは連想した)ことでした。ふたつめは、自分の「信念世界」に反する言動を見た(もしくは連想した)ことでした。
(2)信念世界
ふたつめの「信念世界」については、これまでに何度か取り上げてきました。
「信念世界」は、「○○とは△△なものだ」「きっと□□にちがいない」といった思い込みからなり、自分の外側に広がる世界を対象としています。その思い込みが集まって、宇宙観・世界観・社会観・人間観・人生観等を形作っています。
(3)心傷我欲
ところが、ひとつめの原因についてはあまり触れてきませんでした。どのように紹介すればよいかわからなかったからです。(すみません)
ひとつめの原因は、おそらく自分自身の内面世界に関係しているのではないかと思います。例えば、心傷や我欲などです。それをここでは仮に「心傷我欲」と呼ぶことにします。
相手の中に自分の嫌いなところを見ると(もしくは連想すると)、「心傷我欲」が疼きます。これが怒りの感情のもとになるのではないかと思います。
また、「心傷我欲」は自己否定の心のもとでもあります。怒りの感情が発生すると、相手に自分のマイナス・イメージを被せますが、そのイメージのもとも「心傷我欲」にあるのではないかと思います。
ここでは「心傷我欲」と呼んでいますが、本来は一人の人間として生きていくための自己認識を司どる部分ではないかと思います。ところが生まれてこのかたの経験から、自己認識の上に心の傷が積み重なり、その反動としての欲望も積み重なっているのではないかと思います。その結果、心傷や我欲の巣窟になっているのではないかと思います。
※したがって、最終的には本来の役割がわかりやすい呼び方に変えるべきかもしれません。
※以前は「ドロドロ」と呼んでました。
(4)まとめ
このように、潜在意識の中には自己のイメージを司どる「心傷我欲」と、外界のイメージを司どる「信念世界」があるのではないかと思います。そして、それぞれが様々な感情のもとになっているのではないかと思います。