法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

日本経済新聞社(編)「限界都市 あなたの街が蝕まれる」

日本経済新聞社(編)「限界都市 あなたの街が蝕まれる」を読みました。一見すると活気があるように見える都市部でも、実際には構造的な限界に達して苦しんでいるのではないか。そのような問題意識を持って取材・連載された記事を元に作られた本です。タワーマンションが林立する都市部の現状、老朽団地が立ち並ぶ郊外地の現状、コンパクト・シティーの虚実、未来へのヒントなどが書かれていました。

総人口が減り始め、人口構成も世帯構成も社会構成も変わりつつある日本は、行き先を見失ったかのようです。都市部の未来の姿、農林漁村の未来の姿、資源やエネルギーの未来の姿、人々のあり方、何もかも見失ってしまったのかもしれません。

過去の栄光の延長線上に未来を描くのか、まったく新しい日本を作っていくのか。どんな視点で未来を描くのか。いつまでも経済規模(GDP)優先の視点で未来を描いていてよいのか。幸せ(GNH)優先、いのち優先で未来は描けないものか。未来のパラダイムから考え直す必要があるのではないか。そんなことを思いました。