かつて日本は貿易黒字が大きすぎると叩かれていた時代がありました。叩いていたのは、もちろん、貿易赤字の大きな国でした。
ところがいつの間にか、日本の貿易収支の状況はすっかり変わってしまったようです。2008年頃から貿易黒字が大きく減って、2012年〜2015年は貿易赤字となり、それ以降は収支トントンのようです。リーマン・ショックの影響、東日本大震災の影響、円安誘導の影響等を含めて、様々な理由によるものと思います。
貿易黒字に変わって経済収支を支えているのは、海外からの配当や利子だそうです。(政府の統計では「第一次所得収支」と呼ばれているそうです)
いずれにしても、日本の産業の国際競争力は大きく下がってしまったようです。そして庶民とは関係のない配当や利子で外貨を稼ぐ国になってしまったようです。世界から見た日本の姿は、この四半世紀ですっかり変わってしまったようです。
私はあまりに能天気に暮らしているもので、このような状態になっていることは、今日まで知りませんでした。そして思いました。
ひょっとしたら、、国内の実業家の発言力が弱まって、投資家の発言力が強まっているのではないか… 日本政府の様々な摩訶不思議な意思決定の裏には、投資家の意向が大きく働いているのではないか… これからますます、投資家を利するための政策が打ち出されるのではないか…
旧正月で浮かれた私の妄想でありますように。。
- 【資料】日本経済 2019-2020 第3章 第1節 我が国経済の対外経済構造の変化 (内閣府, 2020-02)
- 【目次】日本経済2019-2020 〜人口減少時代の持続的な成長に向けて〜 (内閣府, 2020-02)