法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

空威張りか切磋琢磨か

(1)囲碁AI

2016年3月に囲碁AI「AlphaGo」が人間のトップクラスの囲碁棋士を破って以来、囲碁AIの打ち方が人間の囲碁にも広く取り入れられて、人間が打つ囲碁は大きく変わったそうです。かつては布石で長考する偉大な囲碁棋士が大活躍していましたが、いまや布石は日頃の研究がものをいう時代になったそうで、布石にはあまり時間を使わないそうです。

一昨日、手持ちのパソコンの囲碁AIをバージョンアップしました。そして、久しぶりに時々起動しては試しに使ってます。なんと、囲碁AIの推奨手や、それぞれの推奨手からの予想展開を教えてもらえるのですね。また、私のような門外漢レベルの人が好き勝手に打っても、怒り出すことなく相手をしてくれます(笑)。しかも、好きなだけ「待った」で手を戻すことができます!

上手に使うと、囲碁AIが示す推奨手がなぜよいのか、自分の考えた手がなぜ悪いのか、どの手が失着で本当はどう打つべきだったのか、納得がいくまで研究を重ねることができそうです。囲碁AIのお蔭で、人間の打つ囲碁が爆発的に発展しているかもしれません。人間はすごいツールを手に入れたようです。


(2)人間同士の対局

人間は感情の動物なので、人間同士の対局で変な手ばかり打たれると、打ち続けるのが嫌になることがあるようです(腹が立ったり、やる気が削がれたりするようです)。

相手が弱すぎて変な手ばかり打ってくることもあれば、相手が強すぎて変な手ばかりに見えてしまうこともあるかもしれません。(2016年3月時点での AlphaGo に対する評価と同様、見極めが難しい場合があるのではないかと思います)

しかし、冷静に判断できる人であれば、力を伸ばし合う関係を築けるのではないかと思います。例えば、弱すぎる相手には「指導碁」の練習だと思って対局して、強すぎる相手には「指導碁」を受けているつもりで対局することができるのではないかと思います。やる気があれば、やがて切磋琢磨しあえる関係にまで強くなれるかもしれません。

その一方で、冷静に判断できない人は、その場で溜飲を下げることはできても、力を伸ばし合う機会を失うことになります。

力を伸ばし合う関係を築ける人と、築けない人。月日を経るごとに、積み重ねの違いが大きくものを言うようになるのではないかと思います。


(3)切磋琢磨

これはあらゆる分野で言えることだと思います。

自分が知らないことをよく知っている人、自分ができないことを簡単にやってしまう人。

はたして、すごい人なのか、デタラメな人なのか…

冷静に判断できる人であれば、力を伸ばし合う関係、得意な分野を教えあえる関係を築けるのではないかと思います。一方、冷静に判断できない人は、その場で溜飲を下げることを選んで、力を伸ばし合う機会を失うことになるのではないかと思います。

月日を経るごとに、積み重ねの違いが大きくものを言うようになると思います。


(4)空威張り

経験的に、他人を見下して威張り散らす人は、能力が著しく低い傾向があるように思います。

そのようなタイプの人は、自分の能力を磨く代わりに、人事権や予算権を握っている人に近付いて籠絡することに力を注ぐ傾向があるように思います。そして目の上のタンコブになっている人を蹴散らして、出世しようとするようです。(現実が見えなくて、目の上のタンコブの人は能力が劣悪で、自分の方が圧倒的に能力が高いと思っているからこそ、そのような行動を取ることができるのではないかと思います。)

能力の低い人が思い込みだけで出世する組織では、籠絡能力の高い人が出世する傾向があるように思います。逆に、能力が高い人ほどは冷遇されます(デタラメに見えるからです)。そして、秘密主義・密室主義で、上意下達で、成果は上へ・責任は下へ、という傾向が見られるように思います(実力が伴わないためです)。また、トップとの距離による待遇格差が大きくなる傾向があるように思います(威張り散らしたいからです)。

その結果、能力を度外視して、親分子分関係を重視した人事体制となる傾向があるように思います。

そして、同じような組織(能力を軽視して親分子分関係を重視する組織)と親密な関係を築きやすくなるようです。それが有利に働く業界もあれば、実力不足でやがて行き詰まる業界もあるのではないかと思います。


(5)オープン

逆に、能力が著しく高い人は、オープンでフレンドリーな傾向があるように思います。

仲間同士で切磋琢磨しあったり、様々な分野の人と協力関係を築いたりできるからではないかと思います。また、重要な情報が自然に入ってきたり、広い人脈を活かして新境地を開いたりしやすいからでもあるかもしれません。

そんな人になれるとよいなと思いつつも、、私には遠く険しい目標です…