法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

ドロドロとハリボテでの分類

(1)ドロドロとハリボテ

先日書いたように、多くの人の心の中は、ドロドロ感情(心の傷・欲望・煩悩)と、ハリボテ世界(想像・常識・噂話等)と、ペルソナ仮面(TPOに合わせた振る舞い)の三重構造になっているのではないかと思います。(相変わらず伝わりにくい表現で申し訳ありません…)

ここで、ドロドロ感情とは、心の中で蠢いている心の傷や欲望のことです。ハリボテ世界とは、ドロドロ感情の影響で生まれた想像世界のことです(ドロドロ感情の影響で、冷静に「思考」しているつもりでも、実際には情報のつまみ食いや論理の飛躍が頻繁に起きて、「想像」に変質してしまいます。そうやって生まれた想像世界のことを指す言葉です)。ペルソナ仮面とは、人や場に合わせた言動のことです。

さてこの三重構造は、ドロドロ感情とハリボテ世界の大きさで、大雑把に分類できるように思います。例えば、、

  1. 多くの人は、平均的なドロドロ感情を心に秘め、平均的なハリボテ世界で生きているのではないかと思います。そして、様々な苦悩を背負いながらも、身近な人たちと助け合って、笑顔で元気に生きているのではないかと思います。

  2. ところが中には、心に大きな傷を負ってしまって、巨大なドロドロ感情に苦しんでいる人もいるのではないかと思います。その反動で「私は偉大だ」と強く思い込んで、巨大なハリボテ世界を構築しているのではないかと思います。そして、威張り散らしたり怒り散らしたりしながら、時にはハリボテの作り話で誤魔化したり都合の悪いことは他人にシワ寄せしたりしながら、世渡りしているのではないかと思います。巨大なハリボテ世界をチラつかせることで、平均的なハリボテ世界の人たちの畏怖を誘って上手に籠絡する能力を持っているようです。

  3. その逆に、心の大きな傷が生み出した巨大なドロドロ感情に翻弄されて、ハリボテ世界が未発達な人もいるのではないかと思います。そのため、純粋な面を持つと同時に、感情や欲望を抑制しきれなかったり、心の大きな傷が無防備なため誤動作を起こしやすかったりする側面も持っているのではないかと思います。また、ハリボテ世界が発達している人たちの心の動き(気持ちや喜怒哀楽)が理解できず、話を合わせようと頑張れば頑張るほど却って不興を買ってしまいやすいのではないかと思います。逆に、ハリボテ世界が発達している人たちからは、理解不能な変な人と思われやすいのではないかと思います。

他のタイプの人もいるのではないかと思います。例えば、ドロドロ感情が小さくて、ハリボテ世界も小さな人などです。

多くの人は、常識や噂話を通して、ハリボテ世界をある程度共有しているのではないかと思います。常識も噂話も、エライ人たちの意向や都合が反映されているので、本来は書き換えてはいけません。そのため、常識や噂話の裏取りをする習慣のある人は、世間の人たちとハリボテ世界を共有することができず、なかなか世間に溶け込めないのではないかと思います。


(2)思考力か世渡り力か

人間の脳が持つ能力は、機能障害を抱えている人を除くと、似たり寄ったりではないかと思います。

そのため、心の中の構造がシンプルな人ほど、本来考えるべきことに脳のパワーを集中できるのではないかと思います。そして、より深く、より速く、より厳密に考えることができるのではないかと思います。

逆に、心の中の構造が複雑で巨大な人ほど、様々なことに脳のパワーを取られたり、余分なことを考えて混乱してしまったりして、本来考えるべきことに使える脳のパワーが不足しがちなのではないかと思います。そのため、浅く、遅く、曖昧になってしまう傾向があるのではないかと思います。

しかしながら、心の中の構造が平均的な人ほど、世渡りが楽なのではないかと思います。そこで、多くの人はハリボテ世界を平均レベルまで発達させることを選ぶのではないかと思います。心の中の構造がシンプルな人は、より深くより速くより厳密に考えることができる一方で、世間の人たちとハリボテ世界を共有できず、また思考結果を理解してもらえず、世間の周縁で生きるしかなくなるのではないかと思います。