法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

「虎の威を借る狐」と「張り子の虎」

日本は「親分子分」関係がとても重視される社会だと思います。

親分の言うことは正しい。世間的にどんなに間違っていても、組織内では絶対的に正しい。親分のご機嫌取りが上手な人は組織内で高く評価されて、ぐんぐん出世する。親分に気に入られて抜擢されると、「虎の威を借る狐」として振る舞うことができる。

逆に親分の逆鱗に触れると、組織から弾き出される。ないことないこと噂されて、その噂には誰も逆らえないので、組織内に居場所がなくなる。また、親分の沽券に関わる問題が起きると、目障りな人に責任転嫁して、居場所を奪うチャンスにされる。

組織内で出世した人は、社会からも高く評価される。逆に組織から弾き出された人は、社会から低く評価される。これは日本社会が「親分子分」関係を重視している証拠だと思う。

政局報道に人気があるのも、戦国武将に人気があるのも、日本が「親分子分」関係を重視する社会だからではないか。そのため、現代風の忠誠心の示し方に興味がある人は多いのではないか。。

「忠」は日本では空気のように当たり前な存在なので、直接的に話題になることは少ないのではないかと思います。私は「忠」の落第生です…(笑)


日本では中身がなくて威勢のよい人がとても高く評価されるように思います(中身があってはいけない)。

彼らは、日本人の多くに「この人には逆らいがたい」と思わせる何かを持っているのかもしれません。あるいは「この人なら何かやってくれそう!」と期待を抱かせる何かを持っているのかもしれません。

「張り子の虎」が組織の看板となって睨みを利かせて、「虎の威を借る狐」が実務を仕切る。この組み合わせは、日本では最強かもしれません。あまり幸せな社会ではなさそうですが…