法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

下野した人たちで「影の内閣」

(1)ボクラ共和国

いつのことだったか、藤子・F・不二雄(著)「ボクラ共和国」を読んだことがあります。たしか小学校5年生くらいの子どもたちが、友達どうしで秘密の共和国を作って、分野ごとに○○大臣を決めて、よきコミュニティを作っていこう、という漫画でした。

私が小学5年生だった頃のことを思い出してみると、、社会のことに少し興味はあるものの、テレビのニュースや新聞記事に出てくる言葉や漢字は難しすぎて、あまり理解できない。でも「汚職事件」と「お食事券」はどうやら別物らしいということがわかり始めた頃だったかな。。あの頃は、政治家も官僚も科学者もみんな立派な人だと思っていました。

(2)手枷足枷

それから歳月を重ね、政治家や官僚や科学者に対する見方がすっかり変わってしまいました。彼らもやっぱり人間なんですよね。一人の人間として悩み苦しみ、流されたり決断したりしながら生きている。

内閣の一員として、あるいは政策決定に大きな影響を与える専門家として、存分に働きたいと思って参加したはずなのに、実際には良心を捨ててご意向に従うしかない。官僚の作文を読み上げたり、官僚の計画を承認したりすることしかできない。どんなに頑張っても枝葉を変える程度のことしかできないのに、何かあると尻拭い役を押しつけられて、最後はスケープゴートにされる。あるいは、部門の予算獲得のために良心の目を瞑らなければならない。そんな途方もない苦悩に苛まれながら活動しておられることと思います。あの様子を見ていると、弱みを握られている人か、忍耐力で勝負している人でないと、耐えられないんじゃないかな…と思えてまいります。

(3)影の内閣

若くて肩書きが軽いうちは自由闊達に活動できるのに、肩書きが立派になればなるほど手枷足枷が厳しくなって、やりたいことができなくなる。逆に、やりたくないことばかりやらされる。喩えるなら、表土層で根を伸ばしているうちは自由闊達で快適なのに、耕盤層に達した途端に根を伸ばすことが難しくなる。

そんな状況に陥っているとしたら、とても不幸なことだと思います。本人にとっても、人類にとっても。昔からそうだったのか、今だけ特別な状態なのか…。昔からだとすると、いつからこうなのか…。どうすれば耕盤層を突破できるのか…

そんなこんなで、政治家も官僚も科学者も、大きな苦悩を抱えていらっしゃることと思います。下野した方が自由度が高まって幸せなんじゃないかな…。イギリスでは、野党第1党が「影の内閣(シャドウ・キャビネット)」を組むそうです。下野した人たちで「影の内閣」を組んで、手枷足枷のない状態で活動した方が面白いのではないかと思います。

(4)オイラ共和国

かく言う私は引籠りを目指しているので、、一人で「オイラ共和国」でも作ろうかな…

何から何まで1人でやるのはとても大変でしょうから、協業のありがたみを感じることができるかもしれません。