吉田太郎(著)「タネと内臓:有機野菜と腸内細菌が日本を変える」を読みました。著者はキューバやアグロエコロジーに関する著作や論文を多数書かれている方です。
前半は米国、フランス、ロシア、ブラジルを中心とした世界の有機農業、農薬、遺伝子組み換え食品、アグロエコロジー(p.58)、食料の栄養保障などについて書かれていました。
農業を自然界から切り離してエンジニアリングの対象かつ金儲けの手段だと考えている人たちと、農業も大地も人間を含めた生き物もすべて自然界・生態系の一部であって適切な循環を破壊してはいけないと考える人たちの、近年のせめぎあいがまとめられていました。
後半は腸内細菌の重要性についてでした。
人間の体内にはたくさんの微生物が住んでいて、彼らの働きのお蔭で人間が健康に生きていけるそうです。彼らが働きやすい環境を体内に作るには、不自然な食品を避け、自然の恵みを食べることが大切だそうです。
自然界も体内も同じだなと思いました。
《目次》