法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

人手不足か弱肉強食か

報道等によると、深刻な人手不足に見舞われている業界があるそうです。報道から受ける印象では、労働環境の悪化(低賃金・長時間労働・重労働)で、業界から人が去るばかりで集まらなくなっているのではないかと思われました。

本来であれば十分な利益を確保して、労働環境の改善を図るべきところだと思います。しかし、大口顧客が値上げに同意してくれないのかもしれません。大口顧客にも同意できない事情があるのでしょうから、産業界全体から強烈なバック・プレッシャーがかかって、弱い立場にある業界は値下げ圧力に耐えるだけで精一杯なのかもしれません。さらに、行政からも値下げ圧力がかかっているのかもしれません。

いずれにしても、業界が抱える問題の皺寄せが、弱い立場にある働き手の労働環境に集まっているのではないかと思います。そればかりか、業界が抱える問題を「人手不足」と呼ぶことで、労働者側に問題があるかのように見せかけて、本当の責任の所在を見えにくくしているのではないかとも思われます。

労働人口は減少傾向にあるそうなので、これからますます、業界間での人材の取り合いが激しくなっていくのではないかと思います。業界を挙げて労働環境の改善に取り組まないと、業界の「人手不足」がさらに深刻化していくのではないかと思います。

しかしながら、深刻な「人手不足」に見舞われている業界は広範囲に渡るようなので、もしかしたら、日本全体を再構築しないと構造的に持たなくなっているのかもしれません。それは政官財の再構築にとどまらず、人々の暮らしや価値観の再構築も伴うものになるのではないかと思います。そのときは、喩えるならトランプゲーム「大富豪」で革命が起きたときのように、価値観の大逆転が起きるのではないかと思います。そして社会の大変動を伴うのではないかと思います。