法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

潜在個我と設定世界

(1)虎の威を借る狐

昨日は「虎の威を借る狐」の話を書きました。その中で、子分の話を聞いた親分は、最終的に鵜呑みにすると書きました。その部分は、実はちょっと端折って書いています。

親分が子分の話を鵜呑みにするのは、親分の「潜在個我」に響くところがあるからではないかと思います。そのような話を子分が提供できたからではないかと思います。


(2)親分と子分

例えば、親分が「俺たちは最高に優秀で、あいつらは最低のバカだ」という種類の話を好む人であれば、そのようなストーリーを提示できたときに、鵜呑みにしてもらえます。

この場合、親分も実は自己否定の心がとても強い人で、その反動で「俺たちは最高に優秀だ」と思いたい人ということになります。そして、自己否定の心がとても強いがゆえに、見下した人に対して自分のマイナス・イメージを被せます。その結果、「あいつらは最低のバカだ」と思うと同時に、相手の中に自分の嫌いなところをたくさん見て、激しい怒りが湧き上がってきます。そのような傾向の強い人だと言うことになります。

すなわち、親分の「潜在個我」も子分の「潜在個我」も、「俺たちは最高に優秀で、あいつらは最低のバカだ」という種類のストーリーを好むがゆえに、子分の話が親分の「潜在個我」に共鳴して、親分が鵜呑みにするのではないかと思います。

これをまとめると、「潜在個我」同士が共鳴しあう関係にあるので、話を鵜呑みにしあうのではないかと思います。


(3)親分と家来衆

別のパターンとして、例えば親分は「俺様は最高に優秀だ」と思っていて、家来衆は「親分は最高に優秀だ」と思っているとします。すると、親分が威張り散らせば威張り散らすほど、家来衆はその話を鵜呑みにします。「潜在個我」同士が共鳴するからではないかと思います。

あるいは、家来衆の中に「俺様は最高に優秀だ」と強く思って、自分より格下の人たちの前で威張り散らしている人がいるとします。その一方で、「親分は最高に優秀だ」と思って、親分に対してとても従順な人だったとします。もしも親分が「俺様は最高に優秀だ」と思うタイプであれば、「潜在個我」が共鳴しやすいので、いろいろと理由をつけて取り立てたくなります。

このように、「潜在個我」が共鳴しやすい関係にあると、信頼関係ができやすいのではないかと思います。


(4)設定世界の共有

上述のように、「潜在個我」同士が共鳴しあって「設定世界」を共有することが広く行われているのではないかと思います。

ここでの「設定世界」は、その場の状況設定やキャラ設定のことです。今はこんな状況にあるとか、この人はこんな人だとか言った場面設定のことです。「潜在個我」同士が共鳴し合うことで、「設定世界」は言葉や態度を通して共有しているのではないかと思っています。

おそらく、「潜在個我」が共鳴しやすいのは、いわゆる「同じ釜の飯を食った仲」の人たちではないかと思います。

しかし、分析がまだ甘いこともあって、この現象についてうまく文章化できないでいます。。