法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

内弁慶と万骨枯る

(1)虎の威を借る狐

自己否定が強い人の中には、その反動で、自分が非常に優秀だと強く思い込みたい人がいます。

そのような人の特徴として、「虎の威を借る狐」を目指すことが挙げられます。例えば、エライ人に取り入って信頼を得て、その権威を傘に着て威張り散らします。あるいは、権威のある書籍で勉強して、その権威を傘に着て威張り散らします。

自己否定が強いので、自分の知見をベースに議論する自信がないのかもしれません。あるいは、権威にすがりついて、権威を傘に着て威張り散らすこと以外の方法論を知らないのかもしれません。


(2)内弁慶

しかし、自分が取り入ることのできるエライ人は限られています。身近にいるエライ人の権威を傘に着て威張り散らすということは、身の回りの人たちの前でしか威張り散らせないということでもあります。言い換えると、内弁慶になることしかできないということでもあります。それでも身近なエライ人に一所懸命に取り入って、内弁慶になることで満足しているようです。

また、権威のある書籍だけを勉強するということは、評価の定まった枯れた知見だけしか勉強しないということでもあります。最新のホットな知見はアンテナに引っかからない可能性が高いということでもあります。世間で生きていけるかどうかの保証はありません。それでも権威のある知見にこだわるようです。

そのため、非常に狭い世界の中で生きることになります。


(3)一将功成りて万骨枯る

おそらく、客観的に非常に優秀である必要はなく、主観的に非常に優秀であればよいのではないかと思います。主観的な満足感を得るために、昨日書いたようにたくさんの人生を踏み潰しています。巻き込まれた人にとっては災難です。まさに「一将功成りて万骨枯る」の世界です。

非常に不思議な世界を生きています。自己否定が強いあまり、狭い世界しか見えなくなっているかもしれません。自己否定が強いあまり、心を閉ざしているのかもしれません。