法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

細分化から統合化への大変革

(1)専門家の活躍

世の中には様々な分野があって、数多の専門家が、多額の予算を使って、多種多様な研究開発を行っています。そして様々な成果を生み出しています。

例えば、、医療の専門家は、病気を予防したり治療したりするために、様々な医薬品や医療機器を作ってきました。土木の専門家は、大地を掘削したり造成したりするために、様々な土木機械を作ってきました。軍事の専門家は、標的を破壊したり殺傷したりするために、様々な兵器を作ってきました。ひとつひとつを数え上げたら切りがありません。


(2)負の側面

しかし冷静になって考えてみると、本当の意味で世の中を平和にしたり人々を幸せにしたりすることに役立っているものは、どのくらいあるでしょうか?

例えば、、土木の専門家が活躍すればするほど、土木工事が増えて自然破壊が進みました。医療の専門家が活躍すればするほど、医療費が増大して通院者・入院者が増えました。軍事の専門家が活躍すればするほど、軍事費が増大して悲惨な紛争が増えました。ひとつひとつを数え上げていたら切りがありません。

専門家の活躍は業界の活況にはつながっても、世界の平和や人々の幸福にはつながっていないのかもしれません。もしかしたら様々なPRを通して印象操作されているだけかもしれません。


(3)専門家の功罪

私は現代社会の生活に毒されているので冷静にはなりきれませんが、大自然とともに生きている人たちから見れば、世の中の専門家の活動の中で本当に役立っているのは全体のほんの一部かもしれません。もしも歴史上の聖人が現代に生きていたとしたら、同様の評価をするのではないかと思います。

たくさんの専門家の活躍のお蔭で、百年前、千年前には夢物語だったことが、現代では簡単にできるようになったことはたくさんあります。とてもありがたいことだと思います。その一方で、欲望や恐怖を増大させたり、見識を誤らせたりする原因となっていることも、たくさんあるように思います。

はたして専門家の成果は中立(ニュートラル)で、活用方法を間違えているだけなのでしょうか。それとも、現代社会の基盤となる哲学思想が大きな問題を抱えていて、必然的に専門家の視点が歪まざるを得なくなっているのでしょうか…


(4)大変革期

近代以降、世の中は大きく変わりました。現代人のモノサシで見れば大成功であり、さらなる発展が望まれているのではないかと思います。しかし古代から伝わる叡智に照らし合わせて見ると、まったく違う風に見えるのではないかと思います。

失礼ながら、現代の専門家が理解しているのは、この世の法則のうちのほんの一部だと思います。百年後の未来から見ると間違いだらけ、千年後の未来から見ると迷信だらけに見えることと思います。

したがって、現代文明がこのまま我が物顔で地球上を暴れ回ると、遠からず自業自得に陥るのではないかと思います。喩えるなら、大自然からしっぺ返しを食うのではないかと思います。そして方向転換せざるを得なくなるのではないかと思います。

もしかしたら、現代社会のあり方は、喩えるならサナギ(現在)のようなもので、幼虫(過去)から成虫(未来)へと形を変えていくための過渡期の姿なのかもしれません。はたして私たちは美しい成虫へと変態できるのか…、それともサナギ状態のまま自滅してしまうのか…

美しい成虫になるためには、現代社会のパラダイムの大転換が必要ではないかと思います。今は、未来に向けた歴史的な大変革期にあるのかしれません。