法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

何もしないという選択肢

だいぶん前に聞いた話ですが、おぼれそうになったときはジタバタしてはいけないそうです。仰向けになって、鼻の周辺だけが水面に出るような姿勢で浮かんで、救助が来るのを待つのがよいそうです。特に服を着たまま立ち泳ぎなどをしようとすると疲労が大きいそうなので、無駄に疲労しないように、ただ浮かんでいるだけがよいそうです。

人間の体はよくできていて、その姿勢でじっとしていると浮かんでいられるそうです。おぼれる心配はないのですから、心を落ち着けて、空を眺めて鳥を眺めて、心を休める時間にするのがよさそうです。もちろん岩礁などは回避しなくてはいけませんが、安全が確保できたら後はじっとしているのがよさそうです。

日々の暮らしの中で山のような用事に埋もれておぼれそうになったとき、ついついジタバタしたくなるかもしれません。しかし、そんなときこそ心を落ち着けて、季節の移り変わりを楽しんだり、日常の中にささやかな幸せを見つけたりしながら、ただただ浮かんでいるのが一番よいのかもしれません。やるべきことはやり、やるべきでないことはしない。ジタバタもしない。ただ日常を淡々と楽しむ。

そんなこんなで、何もしないという選択肢はとても大切ではないかと思います。