法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

昨今の木造住宅建築

昨今の木造住宅では95%以上が「プレカット工法」で建てられているそうです。この工法では木材は事前に工場で加工されて、現場では組み立てるだけで家が建つそうです。そのため現場では、熟練工いらず、作業場いらず、すぐ完成となり、工務店や施主から重宝がられているそうです。その一方で、熟練した大工技術を持つ人が減り、大工道具の作り手も減りつつあるそうです。

以下はこの記事を読んで浮かんできた散文です。


失ったものは大工技術だけではないと思う。

家を建てるという物語の世界観がとても狭くなってる…
施主さんの家族・友人だけの物語になってしまってる?

本来は大自然の恵みがあってこその建築資材があり、
伝統と誇りに支えられた職人仕事があり、
地域の人々に支えられた共同作業があり…

きちんと建ててちゃんと手入れすれば100年でも500年でも
長持ちする家を建てる技術が伝わっているはずなのに、
先祖伝来の家屋を子々孫々まで伝えられるはずなのに、
数十年しか持たない家をチープに建てては壊す…

どこかで方向性を間違えてしまったのではなかろうか…
どこかで視野を狭くしてしまったのではなかろうか…
見栄だけを気にして生きているのではなかろうか…

果たして大自然は喜んでいるのだろうか?
果たして伝統文化は喜んでいるのだろうか?
果たして健康に暮らしていけるのだろうか?
果たして幸せに生きていけるのだろうか?

果たして、、誰が喜んでいるのだろう?

安易な伐採、安直な処理と加工、危険な化学物質…
表面的な美観、楽しくない現場、高い営業費率…

ハリボテ社会の象徴のひとつではないかと思う…