法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

自転車の重力アシスト漕法

(1)自転車の運転

自転車の運転は、自動車と比べると単純です。ペダルを漕いで前進して、ハンドルの操作や車体の傾きで進行方向を決めて、必要に応じて手動ブレーキをかけるだけです。車種によっては、道路の傾斜に合わせてギア操作が必要になることがあります。


(2)ハンドル操作

手放し運転ができるようになると、ハンドルの操作をしなくても進行方向をある程度制御できるようになります。車体を適切に傾けると、進行方向が変化するだけでなく、前輪の向きも適切に変わってくれるからです。

ただし、ハンドル操作と比べると回転半径はどうしても大きくなってしまいますし、ブレーキのタイミングはどうしても遅くなってしまうので、安全に手放し運転できる場所は本当に限定的です。


(3)自転車の前進

手放し運転ができるようになると、もうひとつ気付くことがあります。ハンドル操作時と比べて、太腿にかかる負荷が大きくなるのです。その理由は、ハンドル操作時はペダルを漕ぐときに重力(位置エネルギー)を理由できるのに対して、手放し運転では重力を利用できないからではないかと思っています。

街中で、上半身を上下に揺らしながらペダルを漕いでいる人を見かけることがあります。よく見ると、ペダルを踏み下ろすときに上半身が下がるようです。そして、踏み下ろし終わると上半身が上がるようです。これは、ペダルを踏み下ろすときに上半身の重みを利用しているからではないかと思います。踏み下ろし終わったら、背筋と上腕筋を使って上半身を持ち上げているのではないかと思います。おそらく、無意識のうちに「重力アシスト漕法」と呼ぶべき漕ぎ方をしているのではないかと思います。

多くの人は、傍目にわかるかどうかは別として、無意識のうちに大なり小なり「重力アシスト漕法」を利用しているのではないかと思います。

ところが、手放し運転をするときは、バランスを取るために上半身を直立させないといけません。すると、上半身の重みをペダルに乗せることができなくなるので、「重力アシスト漕法」が利用できなくなります。その結果、足腰だけでペダルを漕がなくてはいけなくなって、太腿にかかる負荷が大きくなってしまうのではないかと思います。したがって、手放し運転は高速運転や長距離運転には向かないと思います。


(4)重力アシスト漕法と重力アシスト走法

重力アシスト漕法についてより正確に書くと、背筋と上腕筋を使って位置エネルギーを生み出して、ペダルを踏むことを通して位置エネルギーを前進エネルギーに変換しているのではないかと思います。すなわち、下半身の筋肉だけを使うのではなく、全身の筋肉を使うことで個々の筋肉の負荷を減らして、より楽に前進できるようにしているのではないかと思います。

手放し運転での体験は、「なんば走りは重力アシスト走法ではないか」と思う理由のひとつになっています。あくまで私の空想ですが、なんば走りも全身の筋肉を使うことで個々の筋肉の負荷を減らして、より楽に前進できるようにしているのではないかと思っています。