法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

外川浩子(著)「人は見た目!と言うけれど」

外川浩子(著)「人は見た目!と言うけれど」を読みました。

先天的もしくは後天的な理由から、顔や体に特徴的な目立つ症状を持った方々は、日本におよそ80〜100万人いるとのことです。日本の人口は1億2千万人余りですから、人口の1%弱でしょうか。幼い頃から大きな悩みを抱え、周りの人たちの言葉や視線に傷付きながら生きて来られた方々です。

前半は当事者の体験談、後半は周りの人たちについて書かれてました。岩波ジュニア新書の一冊です。


私はあまり出歩かないので、目立つ症状を持つ方々とすれ違う機会はとても少ないです。

いつだったか、大きな駅のそばの交差点で、とても有名な方を見かけたことがあります。私は駅に向かっているところで、その方は駅から出てきたところでした。信号待ちで立ち止まってふと正面を見ると、横断歩道の反対側に見たことのある顔の方がいらっしゃいました。最初は知人だと思っていたので、軽い気持ちでどなただったか思い出そうとしました。ちょっと距離があったので、そのまま2〜3秒見つめていたのではないかと思います。お名前を思い出した頃には、その方はとても不機嫌そうな表情になってました。「ジロジロ見るな!」と思われたのかもしれません。ハッとした時には、信号が変わっていて人々は歩き出していました。そしてようやく、その方を見つめるのは大変失礼だということを思い出しました。

そのような経験があるので、私は無意識のうちにあちこちで無作法なことをしているのではないか、知らないうちに人様を不快にしたり傷付けたりしているのではないか、と自分自身を疑っています。そうやって自分を疑い始めると、萎縮してますます変な言動をしてしまいそうで怖いです… そんな思いが、見えない境界線を作ってしまうのかもしれませんね。

俗に「案ずるより産むが易し」と申します。肩の力を抜いて、気持ちを落ち着けて暮らしたいと思います。