法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

インナーマッスル

聞くところによると武術の達人は、凡人とは異なる体の使い方をされるそうです。

私のような凡人は手足を動かすときに手足の筋肉を使います。そのため、腕立て伏せやスクワットで手足の筋肉を鍛えて、力任せに手足を動かそうとします。

ところが武術の達人は胴体の筋肉を使って手足を動かすそうです。細かく言うと、胴体のインナーマッスル(深層筋)と呼ばれる筋肉を使うそうです。それも最小限、最低限の使い方をされるそうです。さらに手足の動きに体重を乗せてパワーアップしているそうです。そのため毎日激しく稽古をしているにも関わらず、手足の筋肉は意外と細いそうです。

私はある意味で武術の達人の真似ごとをしたいと思っています。

私は脳も体も人様と比べると機能的には劣っていると言わざるをえません。こうやって文章を読み書きできるのも、人様よりも時間をかけているからです。会話が苦手な理由のひとつは、人様の速度に合わせないといけないからでもあります(ゆっくりだとだいぶん楽です)。

私の能力が、私自身の脳や体の状態の影響を強く受けているとしたら、それは例えるなら非力な武術の初心者が力技で手足を動かしているようなものではないかと思います。そうではなくて、インナーマッスルに相当するものを効率よく利用しながら暮らせるようになったとしたら、日常生活のひとつひとつの動作がずっと快適に行えるようになるのではないかと思います。そして私の脳や体の能力の範囲内だけでも、ものすごく様々なことが行えるようになることと思います。

そのような状態を目指して、脳や体を極力超省エネ・モードで使うとともに、すべてをこころさんにおまかせして自ら直接行うべきことも最小限にしたいと思っています。かなり目標が高いですね。

ちょっと格好良く言うと、究極の存在と一つになって、再び凡人としてこの世に戻って来て、凡人として生きる。すべてと一つとなって、枝葉の一つとして、そよ風に揺られながら生きる。そんな風に生きれるとよいなぁと思っています。

私のような執着の権化のような存在にそんなことができるのかどうかわかりませんが、「煩悩即菩提」という言葉がありますし、また親鸞聖人は「善人なほもて往生をとぐ、いはんや悪人をや」と言われたそうですので、私のように罪悪深重・煩悩熾盛な悪人の方が善人よりも却って可能性があるかもしれないぞと開き直って生きていこうと思います。