法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

竺覚暁(著)「図説 世界を変えた書物 科学知の系譜」

竺覚暁(著)「図説 世界を変えた書物 科学知の系譜」を読みました。科学史上の重要な書物が100冊以上、美しい写真とわかりやすい説明で紹介されています。

科学史の大きな流れを感じながら大変興味深く拝読いたしました。一つ一つの大発見の影には大変な苦労と沢山のドラマがあったんだなと思いました。

科学史の年表を眺めると、大発見が集中している時期と散発的な時期があるようです。社会情勢によるものなのか、科学には大発展期と知見蓄積期の波があるのか、あるいは成果が埋もれているだけなのか、私のアンテナの感度が低いだけなのか、気になりました。特に第二次世界大戦後の成果については触れられてない理由は、評価が定まるまで年月を必要とするからなのか、軍事機密・企業秘密として隠されていることが多いからなのか、単に編集方針によるものなのか、気になりました。

ところで、この本で紹介されている書物はすべて、著者が館長を務める金沢工業大学ライブラリーセンターの科学技術稀覯書コレクション「工学の曙文庫」に所蔵されているそうです。インターネットでも拝見できます。

※この本の中でラザフォードによる2冊の著作の説明文(p.150p.153)がほぼ同じでした。「工学の曙文庫」の説明文と比較してみたところ、おそらくですが、p.150 の説明文の方が編集ミスによるものと思います。