法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

釜あげしらす

釜あげシラスが割引で売られていたので、つい買ってしまいました。釜あげシラスを食べるのは記憶にないくらい久しぶりのことです。

ネットで調べてみると、シラスは白い稚魚の総称のことだそうで、主にカタクチイワシ(片口鰯)の仔魚だそうです。シラス漁で使う網は多段構造になっていて、まず荒い網で大きな魚を逃して、次に細かい網でシラスを捕まえるのだそうです。捕獲したシラスはすぐに氷などで冷やして、急いで港に帰って即加工するそうです。それから直販したり流通に乗せたりするそうです。

そうやって我が家にやってきた釜あげシラス。ひとパックに何百匹ものシラスが入ってます。

もしも漁に出会わなければ、今頃は大海を悠々と泳いでいたかもしれません。あるいは大きな魚に食べられていたかもしれません。カタクチイワシは1年も経たずに繁殖できるようになって、寿命は2〜3年とのことです。1匹1匹、様々な人生(魚生、ぎょせい)を歩んだことと思います。たくさんの恋をしたかもしれません。たくさんの海を旅したかもしれません。あるいは怖い思いをして捕食されたかもしれません。

ところが、何の因果か網にかかり、加工されて今日の私の食卓に並びました。彼らはどんな思いでいるのでしょう。漁師を恨んでいるのか、私を恨んでいるのか、それとも淡々と成仏したのか。無念や後悔はなかったのでしょうか。

釜あげシラスの1匹1匹の姿を見ながら、そんなことを思ってしまって、涙が出そうになりました。涙をこらえてしっかりいただきました。私もこうやって生きているんですね。