法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

Bufferbloat と Flow Queue CoDel

Bufferbloat は、インターネット上の数多のルーターが送信キューにパケットを溜めすぎるようになった結果、(当初の設定意図に反して)TCP 等の throughput が悪化したり、(おそらく予想通りに)大きな lagjitter が発生したりしている現象を指す言葉だそうです。

その対策として、データリンク速度やルータ処理速度の高速化が図られたり、ネットワーク層では queue management が工夫されたり、トランスポート層では輻輳制御が工夫されたりしてきたそうです。しかし万能薬のような Bufferbloat 対策は存在せず、各層の様々な工夫を上手に組み合わせていく必要があるそうです。実際、ある時点でのボトルネックを解消しても、次の瞬間には別の部分がボトルネックとして露わになって、状況が悪化するだけに終わることはよくあるようです。

さて、様々な Bufferbloat 対策の中で、ネットワーク層における対策として大きな効果を挙げている「Flow Queuing CoDel (FQ_CoDel)」が、2018年1月に RFC としてリリースされました。

下記記事は、Bufferbloat と Flow Queuing CoDel (FQ_CoDel) についての解説記事です。とてもわかりやすい記事で、記事中のリンクもとても充実しています。

上記記事の著者 Jim Gettys さんは、これまで X Window SystemW3C をはじめ、様々なプロジェクトに参加して大きな成果を挙げて来られたとても優秀な方です。記事のタイトルは仏教説話「群盲象を評す」から取られています。


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