法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

キッカケ

物事のキッカケは、傍目には「なんでそんなことで…」と思われそうな些細なことが案外と多いのではないかと思います。実際には、キッカケの陰には物凄く沢山の積み重ねがあります。その積み重ねこそが重大な意義を持っているのであって、キッカケだけに注目しても意義深い議論はできないと思います。

禅宗では、祖師が悟った瞬間のエピソードがいくつも伝えられています。私には「なんでそんなことで…」と思わざるをえない些細なことで悟りを開いているように見えてしまいます。きっと、それまでに沢山の積み重ねがあったからこそ、一見些細なことで悟りの瞬間が訪れたのではないかと思っています。悟りの瞬間だけに注目しても、悟りの神秘は見えてこないと思います。

重要な施設や記念碑の完成を記念して、式典でテープカットが行われることがよくあります。言うまでもなく、その日までに完成に向けた沢山の積み重ねがあるからこそ、テープカットのセレモニーが意味を持ちます。テープカットだけに注目しても、施設や記念碑の作り方はわかりません。テープカットの練習だけしても、施設や記念碑を作ることはできません。

積み重ねがあってこそキッカケがある。傍目にはキッカケしか見えなくても、その陰には沢山の積み重ねがある。キッカケだけに注目してると道を誤る。そんなことを表現したくて書いてみました。自戒を込めて書いてみました。今日の作文でした。