法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

大地と全体性

(1)壮大な循環

私たちは大地の上で暮らしています。でも大地って何だろう?

というわけで、土壌に関する入門書をいくつか読んでみました。成り立ちから見てみると、岩石の粉末を母材として、水と空気が混ざった中に、微生物や動植物が暮らしている、その全体を土壌というそうです。

すなわち大地とは、無機物があって、有機物もあって、生き物が暮らしていて、はじめて成り立つものだそうです。そして、無機物も有機物も生き物も、大きく見ると地球全体で循環しているそうです。

見方を変えると、大地とはガイアの壮大な循環が作り出した宝物である、とも言えるように思います。


(2)土壌の分析

土壌の分析は、物理的・化学的・生物的な視点から行われているそうです。

物理的には、厚さ、硬さ、保水性・排水性、浸食耐性などを見るそうです。化学的には、養分、pH、空気、有害物質などを見るそうです。生物的には、微生物や動植物の種類や働きを見るそうです。

このように、現代の分析技術と知見の範囲内での分析となるようです。


(3)切り取ってモデル化

さて土壌とは、ガイアの壮大な循環における、ある瞬間の姿でした。

すなわち、ある場所の土壌について本当に理解しようと思ったら、周辺の大地についても、気候等の地球規模の活動についても、近隣の人間の活動についても、理解する必要があると言うことだと思います。

しかしそれではあまりに大変です。

そこで、ある地点の土壌について、現代の技術と知見で分析できることだけに注目して、それ以外のこと(分析できないこと)については忘れてしまう。そして化学肥料や農薬等を使って、分析できる範囲の特性を大きく変えて、分析できない特性については無視する。そのような方法論が取られているのではないかと思います。


(4)暫定的・近視眼的な手法

より一般的に言えば、全体の中から注目したい部分だけを切り取って、手持ちの技術と知見だけを頼りに要素を分析してモデル化して、必要な対策を実施する。これが、現代的な方法論なのかもしれません。(現代においては、農業、医療、科学、工学、社会、経済等を含めて、あらゆる分野で行われていることではないかと思います)

見方を変えると、現代的な方法論は、要素還元主義をベースとした「ベスト・カレント・プラクティス」である、とも言えるように思います。

すなわち、本来は暫定的で近視眼的な手法であることが前提としてあるように思います。しかし往々にして発展途上の手法であることが忘れられて、完成された完璧な手法であるように誤解されることが多いのではないかと思います。


(5)局所的・短期的な手法

別の見方をすると、根本的な原因を追求することを忘れて、結果としての現象だけを分析して対策を実施するのが、現代的な方法論なのかもしれません。

これは、短期的には非常に威力を発揮する方法論だと思います。結果に直接影響を与える事柄だけに注目しているからです。目の前の緊急事態を回避する際には強力な方法論だと思います。

しかし、長期的には撹乱要因となるだけかもしれません。機序に対する根本的な理解がないまま系に影響を与えると、想定外の結果を招きかねないからです。これはすでに様々な分野で起きていることではないかと思います。

すなわち、暫定的・近視眼的・局所的・短期的な方法論であることを忘れて、完成された万能の方法論であるかのように誤解して大規模かつ長期的に適用されているがために、あちらこちらで行き詰まりを見せているのが現代の姿ではないかと思います。


(6)全体を見渡す

現代の行き詰まりを解消するためには、部分にのみ注目するのではなく、全体を見渡す必要があると思います。言い換えると、要素還元主義からホーリズムへと移行していく必要があると思います。

例えば、よくよく調べてみると、ある現象の原因が、全く関係のなさそうな別の箇所に見つかることはよくあることだと思います。逆に、局所的な対策のつもりが、全く関係のなさそうな別の箇所に大きな影響を与えていることもよくあることだと思います。あるいは、短期的には大きな効果を上げても、長期的には混乱の原因にしかならないことはよくあることだと思います。逆に、短期的には影響のなさそうなことでも、長期的には大きな影響を与えていることもよくあることだと思います。ですから、常に全体を見渡すことはとても重要なことだと思います。

ただし、現代的な方法論とは相性が悪いかもしれないので、成果はなかなか受け入れてもらえないかもしれません。そのため当面は、例えば民間療法・民間農法・民間○○のような立ち位置になるかもしれません。

しかし、とても重要な方向性だと思うので、コツコツと続けていく必要があると思います。


(7)インダストリア対ハイハーバー

ひょっとしたら、アニメ『未来少年コナン』で喩えるなら、現代的な方法論の行き着く先がインダストリアで、全体性に注目した方法論の未来の姿がハイハーバーかもしれません。(何でもコナンに結びつけてしまいます…笑)

そのくらい大きな影響のある違いではないかと思います。