法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

未来は伝統の中にある

(1)寒波でも快適

この年末年始は日本列島に寒波が来たようですが、お蔭様でいつもの暖房器具(電気座布団+電気湯たんぽ×2+電気毛布)だけで快適に過ごすことができました。12月半ばの寒波よりも快適だったくらいです。

今回特に気をつけたのは、体の発熱量を上手に利用することです。そのため、体に「熱い」と思わせることをできるだけ避けました。例えば電気湯たんぽは、触って心地よく感じる範囲までしか加熱しないようにしています。うっかり体に「熱い」と思わせたら、体が発熱を抑制してしまうからです。

また、体をできるだけリラックスさせています。聞くところによると筋肉は重要な熱源だそうです。体中の筋肉がリラックスしていれば、必要なときに必要な筋肉が適度に緊張して、その時その時で必要な発熱をしてくれると思うからです。具体的には、作業に集中しやすい姿勢で普通に座っているだけです(笑)。変に力むと体の発熱機能を抑制してしまうかもしれないので、できるだけ普段通りを心がけています。


(2)熱産出と熱放散と熱吸収

先ほどネットでお医者さんの記事を見かけたので読んでみると、体が熱を発することを「熱産出」と呼ぶそうです。石油の「産出」は聞いたことがありますが、体熱も「産出」するものなのですね。また、体の表面などから熱が逃げていくことを「熱放散」と呼ぶそうです。以下では、この用語を使ってみます。

この冬に一番心がけているのは、体の「熱産出」を高く維持することです。二番目は「熱放散」をできるだけ抑えることです。そして三番目は、暖房器具を上手く使って不足分を吸熱することです。拙宅程度の気温変化の地域では、この方針で快適に冬を過ごすことができそうです。

もしかしたら、真冬の半身浴が快適なのも、知らず知らずのうちに同じような方針を取っているからかもしれません。お湯の温度を体に心地よい範囲におさめることで、体の「熱産出」を高く維持できているのかもしれません。上半身は裸なので「熱放散」を抑制することはできませんが、熱吸収量を工夫することで、「熱放散」と「熱産出+熱吸収」をうまくバランスさせているのではないかと思います。

※ただし、体の「熱産出」を適切に変化させるためには、体を地域の気候に慣らしていく必要があると思います。一年を通して気温変化に適切に対応できるようになるためには、年単位の慣らし期間が必要かもしれません。「生兵法は大怪我のもと」と申します。無理はなさらず、ゆっくりと慣らしていってください。


(3)未来の暮らし

体の「熱産出」を高く維持するという方針は、現代的な暮らしとは正反対の方針かもしれません。

現代的な暮らしでは、夏も冬もエアコンをガンガンかけて「快適」な室温にすることを目指しています。人体の「熱産出」の変化をできるだけ抑えよう、そのために室温を一定範囲におさめよう、という考え方ではないかと思います。

一方、伝統的な暮らしでは、季節に合わせて体の「熱産出」を変化させることが基本だったのではないかと思います。そして夏は「熱放散」を加速させるために団扇、冬は不足熱量を補うために囲炉裏などを利用していたのではないかと思います。

現代の「人間は変化を避けて、環境を変化させる」という考え方は、20世紀に花開いたエネルギー大量消費社会独特の考え方ではないかと思います。人間は地球の一部なので、人間も季節に合わせて変化しつつ、変化しきれない部分についてのみ工夫して補うのが本来の姿ではないかと思います。

人間は大自然の支配者ではなく、大自然の仲間である。未来はそういう方向にあるのではないかしら…