法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

囲碁・将棋・チェス・オセロの座標系

囲碁・将棋・チェス・オセロなどのボードゲームでは、石や駒の位置を示す方法がそれぞれ決められています。互いに似ている部分と異なる部分があって勘違いしがちなので、ちょっとまとめてみました。

囲碁では、碁石の位置を示すときは「17の十六」のように数字をふたつ並べて言い表します。これは「左から17本目、上から十六本目の交点」という意味です。数学風に書くと、原点は左上で、X軸・Y軸の順に数字を並べます。 (私の覚え方:解説用の碁盤では、アラビア数字は横書き用なので碁盤の上端に左から右へと横書きしてあり、漢数字は元々縦書き用なので碁盤の左端に上から下へと縦書きしてある)

将棋では、コマの位置を示すときは「7六歩」のように数字をふたつ並べて言い表します。これは「右から7列目、上から六列目のマスに歩を動かす」という意味です。数学風に書くと、原点は右上で、X軸・Y軸の順に数字を並べた記法です。詰将棋が将棋盤の右上隅を使うのは、原点が右上にあるからでしょうか… (注:原点の位置は、将棋は右上、囲碁は左上、と異なります)

チェスとオセロでは、どちらも「a4」のようにアルファベットと数字を組み合わせて言い表します。どちらもX軸はアルファベット小文字(a〜h)、Y軸は数字(1〜8)です。しかし原点の位置は異なり、チェスでは左下、オセロは左上です。そのため「a4」の位置は、チェスでは「左から1列目、『下』から4列目のマス」ですが、オセロでは「左から1列目、『上』から4列目のマス」です。

いずれの座標系でもX軸Y軸の順に書くので覚えやすいのですが、原点の位置が異なるので注意が必要です。また、座標系で利用する文字はアラビア数字、漢数字、アルファベットと様々です。読み慣れてないとうっかり勘違いしそうなので、心に染み込むまでは毎回しっかり確認した方がよさそうです。

盤面 場所 原点 X軸 Y軸
囲碁 19×19 交点 左上 1 〜 19 一 〜 十九
将棋 9×9 マス 右上 1 〜 9 一 〜 九
チェス 8×8 マス 左下 a 〜 h 1 〜 8
オセロ 8×8 マス 左上 a 〜 h 1 〜 8

ところで囲碁の座標系は国によって異なるようです。

中国では、原点は左下、X軸はアルファベット(a〜s)、Y軸はアラビア数字(1〜19)のようです。

韓国は未調査です。

ヨーロッパでも、原点は左下、X軸はアルファベット大文字(A〜T)、Y軸はアラビア数字(1〜19)だそうです(ただし、X軸は『I(アイ)』抜き『O(オー)』ありです)。

2016年3月の「アルファ碁 対 イ・セドル」の五番勝負の英語によるネット中継で用いられた大盤解説では、原点は左上、X軸はアルファベット大文字(A〜S)、Y軸はアラビア数字(1〜19)でした。

SGF と呼ばれる棋譜フォーマットでは、原点は左上、X軸・Y軸ともにアルファベット(a〜s)だそうです。

国際的に統一されるとよいのですが…


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