法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

回復は幸せへの道か

健康な人たちとお話ししていると、健康な人と同じような状態に戻ることを望んでおられるように感じることがあります。元通りの健康体に戻ることこそが、幸せへの唯一の道と考えておられるように感じることもあります。

しかし、元通りに戻る必要はあるのでしょうか?回復だけが幸せへの道なのでしょうか?

あれやこれやとできないことがあると、確かに不便です。しかし不便だからこそ体験できることはたくさんあります。不便だからこそ学べることもたくさんあります。心の成長という観点からは、とても貴重な機会を与えていただいているように思います。ひょっとしたら、ダメダメ・ポンな私のために特別に用意してくださったオーダー・メードの境遇かもしれません。こんな貴重な機会をみすみす捨ててよいものでしょうか…

確かにたくさんの方々に大変なご迷惑をおかけしております。それどころか、傍迷惑極まりない存在かもしれません。誠に申し訳ございません。しかし、大変なご迷惑をおかけしながら、恐縮しながら生きることも、ひとつの貴重な経験かもしれません。

せっかくの機会を、滅多に体験できない貴重な機会を、精一杯生きていければと勝手ながら思っております。

そんなこんなで、元通りになるために必要な時間やお金や苦痛を、今の境遇を味わうために使った方が、よっぽど幸せな人生を送れるのではないかと思っています。変な考え方かもしれませんが…

いま、世界中が COVID-19 の影響を大きく受けています。はてさて、今から頑張って COVID-19 前の世界に戻るのが幸せでしょうか?それとも、新たな COVID-19 後の世界を作っていくのが幸せでしょうか?答えは人それぞれだと思います。

それと同じように、大きな病気をした人が発症前の健康体に戻るのが幸せでしょうか?それとも発症後の新たな暮らしを作っていくのが幸せでしょうか?答えは人それぞれだと思います。

私は転がるように転がっていきたいと思っています。これからも少しずつ回復しながら、それぞれの回復段階を体験していきたいと思っています。そしてたくさんの思い出を作っていきたいと思っています。わがままかもしれませんが、そんな暮らしを望んでいます。