法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

マーラー交響曲第2番「復活」とキリスト教の「最後の審判」

2年ぶりにマーラー交響曲第2番「復活」を連続して聞いています。様々な指揮者による録音をあれこれ聞いています。

この曲の背景にはキリスト教の死生観が横たわっています。Wikipedia の「最後の審判」の説明によると、「キリスト教では、世界の終わりにイエス・キリストが再臨し、あらゆる死者をよみがえらせて裁きを行い、永遠の生命を与えられる者と地獄に墜ちる者とに分ける」そうです。その裁きのことを「最後の審判」と言うそうです。キリスト教世界では、亡くなられた方々は「最後の審判」まで眠っておられるそうです。お悔やみの「安らかにお眠りください」は、そのような背景を持つ言葉のようです。今日のキリスト教圏ではとても重い意味を持つ言葉だと思います。

この交響曲は、キリスト教の「最後の審判」をテーマとした交響曲です。「復活」の場面に続いて、神による「赦し」が歌われているそうです。とても宗教的な曲です。生きとし生けるものはすべて生まれ変わり死に変わる、とされることの多い日本とは、大きく異なる死生観に基づく交響曲です。

今日の世界において、宗教や文化による死生観の違いは、言動や政策の大きな違いとなって現れているのではないかと思います。キリスト教では、一度限りの人生で「最後の審判」に向けて善行を積むことが重要視されているかもしれません。私は輪廻転生的な死生観を持っていて、生きるときは生き、死ぬときは死ぬ、今はポンコツな人生を歩むことが大切、と思っています。世界観・宇宙観の違いも大きいかもしれません。キリスト教圏の考え方は存じ上げませんが、私は山川草木悉皆成仏と思っています。

最近の世相についても、人によって考え方も感じ方も全然違うんだろうなと思います。