法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

弱きを助け強きを正す

早いもので今日から旧暦如月。旧正月前とは国内外の情勢がすっかり変わってしまいました。日本はこれから、国境を超えた人の出入りが段々と難しくなっていくのではないかと思います。世界に羽ばたくべき人は今のうちに国外脱出しておいた方がよいと思います。日本に残る人はローカルに徹するしかないかもしれません。「Think Globally, Act Locally」という言葉がありますが、まさにその実践が求められる時代となったのかもしれません。日本が世界から信頼を回復するには年単位の期間が必要ではないかと思います。海外メディアからの情報の重要度はますます増すと思います。


報道によると、ダイヤモンド・プリンセス号の乗客乗員の帰国後は、各国とも隔離期間を設けるそうです。多くの国が14日間、インドネシアは28日間だそうです。

ところが日本では、感染者との濃厚接触者のみが14日間の隔離期間を設けて、それ以外の人は公共交通機関などで即日帰宅したそうです。海外からは懸念の声が上がっています。早速、帰宅後の検査で感染が確認された方が1人あらわれました。また、下船前に検査を受けてなかった人が23人いることが判明しましたが、再隔離せず、検査日程を調整中だそうです。厚生労働省の担当者はようやくこれから検査をする予定ですが、医師や看護師の検査は予定されてないそうです。

日本と他国の温度差はあまりに大きすぎます。日本的な危機「管理」方法は、他国から見れば危機「増殖拡散」方法に見えていたとしても不思議ないと思います。


日本は、好ましからざることはなかったことにする文化を持つ国です。結果的に、弱いものにしわ寄せする国です。

おそらくやがて何事もなかったかのような日常が戻ってくることと思います。マスクを常用する人がちょっと増えて、在宅勤務を選ぶ人もちょっと増えて、人が多いところには近寄らない人もちょっと増えて。一方では重い風邪や肺炎や多臓器不全の人が増えて。それでも何事もなかったかのように日常が続くのではないかと思います。(3.11後の日本と同じことが繰り返されるのではないかと思います)

多くの人がこのような態度を取る結果、日本は「強いものに従い、弱いものを見放す」文化を持つ国となってしまっているように思います。誤解を恐れず厳しく言えば、「強気を助け、弱気を挫く」文化を持つ国となってしまっているように思います。(これは言い過ぎでしょうか…)

このような日本の状況を世界の人々がどのように見るか。3.11 後の日本をどう見ているか。COVID19 後の日本をどう見るか。日本の様々な災害対策や人権状況をどう見ているか。日本に対する世界からの信頼は、残念ながらこれからどんどん低下するのではないかと思っています。


現状では、すでに日本各地に COVID19 が蔓延していて、いつ誰が感染してもおかしくない状態となっているのではないかと思います。一人一人が自分自身を護るしかない状況になっていると思います。

免疫力の高い人であれば、仮に感染しても発症しなかったり重い風邪程度の症状で終わったりして、あまり心配しなくてもよいかもしれません。しかし免疫力の低い人は、より重い症状で大変な苦しみを味わったり、場合によっては亡くなられたりするかもしれません。

免疫力の低い人の苦しみを避けるためには、一人一人が感染防止に努めると同時に、感染が疑われる場合には免疫力の低い人に近寄らないことが大切ではないかと思います。どうしても近寄る必要がある場合は、細心の注意が必要だと思います。しかし、あまりに遠慮しすぎて、免疫力が低い人を孤立させるようなことはしてはいけないと思います。(弱きを助け強きを正す、が大切ではないかと思います)

かく言う私は、免疫力は決して高くないので、人が集まるところに行くのは限定的にしたいと思っています。COVID19 と関係なく、日頃から人が集まるところには滅多に行かない人なので、従来と行動はあまり変わりませんが…


ところで、通常は「弱きを助け強きを挫(くじ)く」と言いますが、私の感覚では「弱きを助け強きを正(ただ)す」の方がよいのではないかと思っています。

前半の「弱きを助け」の部分は仏教の『抜苦与楽(慈悲)』にあたるのではないかと思います。あるいは『慈悲喜捨(四無量心)』かもしれません。後半の「強きを正す」の部分は、元々の「強きを挫く」のままでは仏教と相性が悪いように思うので、仏道に導くための『摂受折伏』の気持ち、あるいは「自未得度先度他」の気持ちを表現したくて「強きを正す」としています。

日本の文化を「弱きを助け強きを正す」方向に変えていく必要があると思っています。