日本で流通するマスク55億枚のうち、8割が中国からの輸入、2割が国産(2018年度の統計より)だそうです。国産マスクの原料も中国産が多いと言われているそうです。
ところが中国では、マスクの需要がとても高い上に、マスク工場は十分には稼働していないので、日本への輸出は限られているようです。
一方で日本国内メーカーは、マスク不足は一時的なものと見ているので現時点では増産のために大規模な設備投資を行うつもりはなく、既存設備の製造能力の範囲で増産しているそうです。
したがって、中国で新型肺炎が収束するまで日本国内でマスク不足は続く可能性が高いそうです。
- マスク品薄、解消いつ? 政府「1億枚供給宣言」でも買えず (NEWSポストセブン, 2020-02-18)
- 製紙連の矢嶋会長「マスク、当面品薄続く」 新型肺炎で (日本経済新聞, 2020-02-20)
- 日本製紙連合会
これは想像ですが、マスク供給の優先度は医療用、産業用が高く、家庭用マスクは後回しになる可能性が高いのではないかと思います。花粉症の方々には大変厳しい春になるのではないかと思います。また、日本国内に残っているマスク生産設備は付加価値の高いマスク、すなわち高性能・高価格なマスク用が中心である可能性が考えられると思います。仮にマスクが手に入ったとしても、高額品が中心かもしれません。
この状況が続くと、日用品の品薄はマスクに限らず少しずつ広がっていくのではないかと思いました。
〔追記〕日本衛生材料工業連合会によるマスク関連資料
- マスクの統計データ (日本衛生材料工業連合会)
- マスクについて (日本衛生材料工業連合会)
- 全国マスク工業会マーク (日本衛生材料工業連合会)