法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

神田誠司(著)「神山進化論:人口減少を可能性に変えるまちづくり」

神田誠司(著)「神山進化論:人口減少を可能性に変えるまちづくり」を読みました。徳島県神山町の地域創生の取り組みについてわかりやすくまとめられた本です。

この本は2016年(平成28年)10月〜12月の新聞連載記事(全52回)を下地として、追加取材をした上で新たに書き起こしたものだそうです。連載当時、記事を拝読しておりましたが、この本ではより深みのある内容となっているように思いました。また追加取材に基づいた部分もとても興味深い内容で、神山町では地方創生戦略が生きてるなと思いました。

第1章〜第3章は、「地方創生戦略」づくり以前の神山町の紹介です。新聞連載当時、神山町はIT企業と移住者の町としてネット記事や紙媒体で盛んに取り上げられてました。その総集編的な内容で、取り組みの歴史から移住者やサテライト・オフィスの紹介まで、とてもわかりやすくまとめられてました。

第4章〜第5章は、2015年(平成27年)に行われた町民主体の神山町の「地方創生戦略」づくりと、2016年(平成28年)に設立された「神山つなぐ公社」の紹介です。議論の進め方、実働部隊の立ち上げ方がまとめられてました。

第6章〜第9章は、「地方創生戦略」づくり後の取り組みについてです。農業と食、林業と建設業、教育(農業高校)などについて詳しく紹介されてました。新聞連載後の取り組みも取り上げられているので、住民主体で作成した「地方創生戦略」に基づいて神山町が大きく変わろうとしている様が伝わって来るように思いました。

とても興味深い本でした。

《もくじ》 * 1章 不思議な田舎ができるまで * 2章 IT企業が実験する創造的な働き方 * 3章 なぜ移住者は神山をめざすのか * 4章 町の未来を自分事にする─地方創生戦略づくり * 5章 官民連携の実動部隊─神山つなぐ公社 * 6章 農業の未来をつくる─フードハブ・プロジェクト * 7章 林業・建設業の未来をつくる─大埜地集合住宅プロジェクト * 8章 教育の未来をつくる─地域のリーダーを育てる農業高校 * 9章 なぜ神山は前進するのか