法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

作文とプログラミングと

私にとっての作文は、発症前と発症後ではまったく異なる作業となってしまいました。

発症前は「○○について伝えよう」と思った瞬間に全体構造も項目もふぁ〜っと浮かんできて、それをバシバシと入力する作業でした。推敲は入力ミスのチェックのみで、念の為2〜3回読み直したら完成でした。(昔のことなので若干理想化されているかもしれません…笑)

ところがいまは、「○○について伝えよう」と思っても何も浮かんできません。そこでとりあえず書き始めてみて、2〜3行書いて読み返してみると日本語になってなくて…。そんな状態で書き直しても、やっぱり日本語になってなくて…。それでも書き直して、何度も何度も書き直して、そのうちようやく日本語らしくなっきて。そこからさらに書き直して、何度も何度も書き直して、ようやく読みやすい日本語になってきて…。で、疲れたところで完成です(笑)。これでも、何年もかけてリハビリを続けてきたお蔭でここまで回復しました。

どうやら、これと同じことがプログラミングでも起きているようなのです。

発症前は「こんなの作ろう」と思ったら瞬間に内部構造の候補がいくつか浮かんできて、その中から対象領域でのベストを選んで、パシパシ書いてました。書いたものは頭の中に入っていて、頭の中でデバッグできてました。(昔のことなので、ちょっと理想化されすぎてるかも…笑)

ところがいまは、「こんなの作ろう」と思う以前に「こんなの」を頭の中でイメージするのが簡単ではありません。「視野狭窄」ならぬ「思野狭窄」だからだと思います。とりあえず何となくイメージして、何となく浮かんでくるままに書いて、いつの間にかまぁ何とか書けている。書けているけどベストな状態ではないんですね、やっぱり。最終形があるとしたら、いきなりそのレベルにはたどり着けないので、まずは第一歩目の形を書いてるようなのです。いろいろと作業を繰り返して第一歩目にたどり着いたら、今度は第二歩目に向けて作業が始まります。それから第三歩目、第四歩目と進んでいくようなのです。いきなり最初からまともなプログラムが書ける訳ではないんですね、残念ながら…

それでもプログラムが書けるだけでもありがたいことです。本当によくぞここまで回復したと思います。数年前の発症直後は、普通に文章を書こうと思っても意味不明な単語の羅列にしかならず…、書き直して、書き直して、書き直して、そのうち脳が過負荷状態になってしばらく気絶して(笑)、意識が戻ったらまた書き直して、書き直して、おそらく数回気絶して、ようやく日本語っぽい文章が1行書けたと思ったら1時間経っていた、なんてことをしょっちゅう経験してました。プログラミングなんて夢のまた夢、はるか彼方の雲の上の月の上の太陽の上の星の上でした。そんな頃を思い出すと、今の状態は本当に凄いなと思います。

私の観点からすると、本当にありがたいくらいに途方もなく物凄いことが起きているのです。ところが、如何せん、世間基準ではまったくのダメダメ・レベルなんですね(笑)。能力回復がずいぶん進んでいる分野でもこのような状態ですので、普通な形で社会復帰可能なレベルにまで回復するのはもう無理かもしれません。なので、ちょっと違う形を目指した方がよいかもしれません。まぁもともと変な人なので、ちょっとどころかだいぶん違う形を目指した方が似合ってるような気もいたしますが…(笑)