法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

可成屋(編)「すぐわかる中国の書―古代〜清時代の名筆」

可成屋(編)「すぐわかる中国の書―古代〜清時代の名筆」を読みました。とても興味深い本でした。

中国の書の歴史は、7世紀を境として「書体の興亡史」(第1章〜第2章)と「書風の展開史」(第3章〜第5章)に分けて考えることができるそうです。それぞれの時代の代表的な書の紹介を通して、中国の書の歴史が語られていました。

後世に途轍もない影響を与えた二大巨星として、王羲之(おう・ぎし、4世紀)と顔真卿(がん・しんけい、8世紀)が巻頭で紹介されてました。

《目次》

  • 第1章 古代文字の時代 殷〜漢(紀元前13〜紀元3世紀)…文字の誕生から漢字の祖形の成立まで
  • 第2章 現行書体の完成期 三国時代~隋(220年〜618年)…楷書・行書・草書の誕生から確立期
  • 第3章 楷書の黄金時代 唐・五代(618年〜960年)…規範としての楷書の確立と新しい表現の展開
  • 第4章 自由な表現の展開 宋・元(960年〜1368年)…書人の個性が反映されたさまざまな書風
  • 第5章 現代につながる多彩な表現 明・清(1368年〜1911年)…長条幅連綿草と、碑学・帖学の二大潮流の展開