先日のウーマンラッシュアワーの漫才より『社会における生産性とはなんでしょうか?』『お互いがお互いの居場所を生産し合う。居場所を作ることだと僕は思うんですね。』
いつの頃からか、他人の居場所を窮屈にして、自分たちの居場所を豪華にすることが賞賛されるようになりました。ひょっとしたら昔からそうだったのかもしれません。ただ経済成長が著しい頃は、他人の居場所をあまり侵害しなくても自分たちの居場所を豪華にすることができていたので、社会問題にはなりにくかっただけなのかもしれません。しかし今や、自分たちの居場所をかろうじて保つために、窮屈な居場所に他人を押し込めることが平然と行われるようになってしまいました。椅子取りゲームに譬えると、声の大きな人が豪華なソファーを持ち込んで、代わりに他の椅子をショボいものに取り替えてしまうような、ショボい椅子の数すらも減らしてしまうような、そんなことが平然と行われるようになってしまいました。
そんなご時世だからこその漫才なのかもしれません。豪華なソファーに一人座って威張り散らしていることがダサく見えるような、ベンチに大勢で座ってワイワイやった方が楽しく感じるような、そんな漫才だったと思います。
この漫才コンビの名前は「ウーマンラッシュアワー」。向かって左側の黒服の男性は村本大輔さん(38歳)、福井県おおい町出身、超高速トークが持ち味です。向かって右側の赤服の男性は中川パラダイスさん(37歳)、大阪市出身、村本さんの超高速トークを漫才に変える力を持っている方です。
それにしても村本さん、ものすごい早口で私には聞き取り難いくらいです…
【放送】THE MANZAI 2018 (フジテレビ, 2018-12-09)
- 上記映像の5分過ぎ〜7分過ぎ部分の書き起こし (小原美由紀, 2018-12-09)
- THE MANZAIウーマン村本が凄かったのはタブーの政治ネタを扱っただけじゃない、漫才全体が新自由主義的価値観の批判に! (Litera, 2018-12-10)
以下は村本大輔さんのインタビュー記事です。
- ウーマンラッシュアワー・村本大輔が語る「息苦しさからの脱出」 (中原一歩, 現代ビジネス, 2018-09-24)