法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

飛ぶ記憶

私の短期記憶は壊滅的で、どうやら日常生活の中でもしょっちゅう記憶が飛んでいるようです。しかしいつものことなのでもはや驚きはなく、事件として記憶に残ることもありません。なので、どのくらいの頻度で起きているのか自分でもよくわかりません…

例えばコーヒーをいれるとします。お湯を沸かしながら、コーヒーフィルターをセットして、コーヒー豆をいれて、お湯を注いで、しばらく待って…という過程の途中で記憶が飛ぶことが時々あります。記憶が飛ぶと何をしているか一瞬わからなくなるので…目の前の状況から何をしていたかを推測しないといけません。例えば、流しの前に立ってて、目の前にはコーヒーカップがあって、、といった状況から、コーヒーをいれてたんだな、ということがわかります。よくよく観察すると、どこまで手順を進めていたかもわかります。その続きから再開すればよいので、時々記憶が飛んだとしても実質的に困ることはありません。

ただ、推測を間違えることが時々あります。ヤカンに水をまだ入れてないのに火をつけてカンカン言わせたり、ドリッパーにまだコーヒーフィルターをセットしてないのにコーヒー豆を入れたり、お湯を沸かしてないのにお湯が沸くのをしばらく待っていたり…。しかし、やり直せば済むだけのことなので、実質的に困ることはありません。

一人一人、得意なこと不得意なことがあると思います。私の場合は、短期記憶はパンパン飛びますが、長期記憶の性能はそれほどは悪くありません。聞き話す能力はまだまだ低いですが、遅いながらも読み書き能力はある程度回復しているので、文章によるコミュニケーションならある程度できます。ただ、脳の回転速度は人様よりちょっと(かなり)遅くて、複雑なことや込み入ったことはあまり理解できません。また、動作はのろいです。持続力がなく、頻繁に長時間の休憩が必要になります。

私は世間が求める『規格品』的な人材からは大きく外れているので普通の就職や受注は当面無理だと思いますが…、まったく何もできないという訳ではありません。現代社会で広く行われているような、会社が求める規格に人を当てはめる人事ではなく、多少手間はかかってもメンバーの『個性』に合わせて作業をうまく割り振ってくれるようなところがあれば、もしかしたら多少は働けるかもしれません。なんちゃって、まぁしかし、経済効率が重要な営利組織では難しいでしょうね…

それでもこうして暮らしていけてることはとてもありがたいことだと思います。


〔おまけ〕私が短期記憶が苦手なのは、後遺症で記憶の時間的深度があまりわからなくなってしまったからではないかと思います。長期記憶がそれほど悪くないので、記憶力自体が落ちている訳ではないと思っています。例えば、「今朝は何をしましたか?」「さっき何をしてました?」のような相対座標を使った質問にはなかなか答えられませんが、「○月×日△時頃に何をしてましたか?」のような絶対座標を使った質問なら記憶の範囲で答えられます。