法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

為末大(著)「限界の正体 自分の見えない檻から抜け出す法」

為末大(著)「限界の正体 自分の見えない檻から抜け出す法」を読みました。著者の為末大さんは元陸上競技選手で、いまもスポーツ分野で活躍されているそうです。

この本には思い込みを断捨離することの大切さとその方法が書いてあるように思いました。すなわち、限界の正体は思い込みであり、その思い込みを新たに取り込むことをやめ、ひたすら捨てていき、次第に離れていくことをテーマとする本だと思いました。


ところで最終章で、ベンジャミン・リベット(著)「マインド・タイム 脳と意識の時間」が紹介されてました。為末大さんによると「リベットが行った実験は、身体が先に動いて、それをあとから意識が意味づけしていることを示唆していました」(p.161)とのことです。

ここで紹介されているベンジャミン・リベットの実験はとても有名で、「意識は動作の決断者ではなく観察者」であるという結論はとても興味深く、発表当時は大論争を引き起こしたそうです。

私は経験的に、思考においては非言語による思考が先にあって、言語化はそのあとに起きると思っています。『言語による思考』とは実は「非言語による思考の実況中継」ではないかとも思っています。「意識は思考の実行者ではなく観察者」とも表現できると思います。これは私の勘違いなのか、私だけの現象なのか、それとも一般的な現象なのかは、正直申しまして今の段階ではわかりません。ただ、上述のベンジャミン・リベットの実験結果とよく似ているようにも思うので、一般的な現象である可能性はありうると思っています。