法楽日記

デジタル散策記&マインド探訪記

白井明大(著)「福を招く旧暦生活のすすめ」

白井明大(著)「福を招く旧暦生活のすすめ」を読みました。著者の白井明大(しらい・あけひろ)さんは沖縄在住の詩人です。

旧暦は古代から明治頃まで千年以上に渡って日本で使われてきた暦です。そのため日本の伝統行事は旧暦で行った方が季節感がしっくりくると思います。沖縄では今も年中行事は旧暦で行われているそうです。

この本の序章では、旧暦のある暮らしの中で心に留めておきたいこととして次の三つが挙げられていました。それぞれについて、私なりの解釈で紹介してみようと思います。

「旧暦生活の三つの心」
一、ハレとケのある暮らしは、心身ともに楽
二、からだは、いちばん身近な自然
三、月の暦は、からだとつながる暦

一つ目の「ハレとケのある暮らし」の『ハレ』は非日常を、『ケ』は日常を表す言葉だそうです(「ハレの日」の『ハレ』と「ケジメ」の『ケ』だそうです)。日頃は質素に暮らして、節目節目に特別な日を作るようにすると、季節の移り変わりをより深く味わったり、日々の暮らしにより深く感謝したりできそうです。暮らしに心地よいリズム感が生まれて、心身ともにリラックスして暮らせそうだなと思いました。

二つ目の「からだは、いちばん身近な自然」とは、「人体は大自然の一部である」という意味です。例えば大都会のど真ん中で草木がほとんど見当たらないような場所であっても、人間がたくさんいればそれだけで大自然があふれているのと同じなんですね。私たちは人体に宿って生きているので、生きている限り常に大自然とともにあるんですね。自分の身体を手入れするときは、大自然を手入れするのと同じ気持ちが必要なんだなと思いました。人間の身体は例えるなら里山のような存在なのかもしれません。

三つ目の「月の暦は、からだとつながる暦」とは、お月様は大自然と繋がっているので、月の暦を使うと人間の意識と人間の身体とがより深く繋がることができるという意味だと思います。旧暦は太陰太陽暦ですから、旧暦を使うと人間の身体がお月様ともお日様とも繋がることができるのではないかと思います。

本文では、「福を招く」「恵をいただく」「良縁を願う」「子を育む」「からだをねぎらう」「心をいたわる」「長寿を願う」の各テーマごとに、旧暦や72候での年中行事が紹介されてました。

旧暦のある暮らしは楽しそうだなと思いました。そう言えば今日は新月、旧暦2月1日です。